学校で教える色々な科目「国語算数理科社会」といったものを「教科」と呼ぶのはご存じのとおりです。
教科そのもののしくみや内容について、私は門外漢です。自分のことを思い起こすと、学生時代には色々な教科を受けましたが、大変お恥ずかしいですが、学んだことが、自分の生活のどこにつながっているか、きちんと説明できない自分がいます。恐らく本当に学習できてはいなかったのではないか、と後悔や反省の気持ちがあります。
福祉の就労支援は、目的、プロセスや方法が学習とは性質が異なります。しかし実際に社会で必要なスキルを得るためには、就労支援であっても「学ぶ」ということが必要になるものがあります。例えば、適切な漢字を書く、字をきれいに書く、暗算、量の単位の理解・・・等です。
デジタル時代であっても、まだ履歴書の手書きを好む企業もありますので、今まで使ったことのない漢字を使う場面があります。また、パソコンで入力したとしても正しい変換を見つけられない場合もあります。例えば「自分の想い(思い?)、貴社を知る切っ掛け(ひらがな?)、謹んで(慎んで?)、経験を活かして(生かして?)・・」等のように、どの漢字を使うのが良いのか?といったことは誰かに聞きたくなります。ユースターでも非常にじっくり、長い時間をかけて履歴書作成に取り組む方も多くいらっしゃいます。
また、履歴書に書く漢字は、就職の時だけ必要な特殊なものではなく、むしろ就職後のビジネス上でずっと使用することになるものが多くあります。「学生時代にもっと漢字を知っていたら良かったなあー」と思うこともあります。
大変不謹慎ながら、教科そのものを単独で学ぶと、あまり楽しさを感じないのは私だけでしょうか?
問題「経験を(い)かして」「( )に漢字を入れなさい」といわれても、それは国語の漢字の学習、としか印象が残りません。一方、ユースターで会社に入る準備をしている方に、「あなたが行きたかった○○社の募集が出たとして、自分の想いを伝える履歴書を書きましょう」と言うと、少し気合が入り、漢字も調べて「経験を生かして・・・」などと書くことになります。
実用してこそ身に付きやすいものを、ということで、ユースターでもビジネス漢字のプログラムがあります。ビジネス漢字は年齢問わず、成人の方に役立つものも含まれています「休暇申請」「有給休暇」「お世話になります」「拝啓」「御中」・・(私も一緒にやっています)
あたりまえですが、目的があると、人って学びやすいですね。
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