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執筆者の写真吉岡 俊史

「復」

就労移行支援事業所ユースターでは、障がいがあるなどで、社会で働くサポートをご希望される方へ、就職前の準備、就職活動、そして働き続けるサポートを行っています。


ユースターの就労支援の過程で、頻繁に出てくるワードがあります。・・それは「復」です。


復職

復帰

復活

反復

・・・・・


復は英語ではターンやカバーなどの「re」がつく言葉が多いですよね。

その「リ」の中でも、就労支援に特に意味がつながりやすく印象的なものに「ベンジ」があります。

就職して社会生活にリベンジしたい、という希望や想いが多くあり、リベンジの言葉が比較的印象に残るものです。

再び働く人になるとき、リターンでもリカバーでも意味合いは込められていると思うのですが、若干違和感もあるのも事実です。違和感の理由は後で書かせていただくとして、特に支援の中で増えている気がする言葉が「リベンジ」なのです。


リベンジといってももちろん「復讐」ではなく(笑)、次の意味でもある「再挑戦」なのです。


リベンジの概念は何といっても再挑戦ですし、自分の力を再度試してゆくことですから、離職をして、一時はこれから先の人生に迷ったときもあるかもしれない・・・でもそこから脱して再挑戦をしたい、というおもいがしっくりくるのです。


さて、前に書かせていただいた、リターンやリカバーでは就労支援の意図と何が違和感なのかといいますと・・・

〇まず「リターン」は「元にもどる」・・・つまり方向としては”かつての自分に向かう”ことになるからです。過去の自分がとても良かったと感じる方であっても、だからといって過去の自分とまったく同じ状態に戻ると、その後の人生が同じように進むかもしれません。仮に過去の自分は良かった・・でもその後苦い経験をした・・という方であれば過去の自分と全く同じに戻るよりも、過去の自分から「一歩進んだ自分」に戻る方がその苦い経験を回避できるのではないでしょうか。

社会に出る本人を主役・主体者として見ると、自分は”より良い状態”になろう、とそれに向かって挑戦するようなイメージがあるのです。

そして、元にもどるUターンの方向ではなく、前に向かう"前進"なのです。

〇次の「リカバリー」は過去を取り戻すことですが、こちらも全く同じ状態に戻ることですから趣旨としては同じことになります。


「リベンジしたい」という本人の言葉から、私は支援スタッフとして大きなエネルギーをもらいました。エネルギーは、支援スタッフから本人へと一方的に渡すだけではなく、本人から発される「私は〇〇になりたい」という強いエネルギーを受け取ることで支援が成り立つとも思います。

これからも皆さんからいただくさまざまなエネルギーを感じてゆきたいと思います。



就労支援に関連するワード 復職 復帰
就労支援にはさまざまなワードが出てきます。「復」もその一つです



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