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執筆者の写真吉岡 俊史

経営者

就労移行支援事業所ユースターを利用される方と就職活動を進める中で、支援スタッフとしては多くの企業と接します。

いわゆる障がい者雇用者としての企業に出会うのですが、会社の規模によっては、直接経営者の方とお会いすることがあります。


経営者の役割とは自分の会社の価値をあげてゆくこと、そこで上げた価値をお客様に提供して報酬を得てゆくことです。そこで言う企業の価値の一つを担うのが障がい者雇用となるのです。

大小規模の企業の経営者と直接お仕事をする業種は、たとえば企業コンサルタント、会計士や社会保険労務士会などですが、就労支援員も実は障がい者雇用について経営者と直接関わりさまざまなことを時にはアドバイスさせていただくのですが、勉強をさせていただくことも多くあります。

また、障がい者雇用を進めることで、企業価値や経営方針の実現につながることもご説明します。


そこで、就労支援員と企業経営者は、働く本人を中心にして、双方が協力関係を構築するところに就労者の就職のしやすさ、働きやすさ、やりがいなどの元があるようにも感じるのです。


このように場合によって、就労支援員はかなりの頻度で経営者とお会いしますが、そこから学ばせていただいた1つのエピソードをご紹介したいと思います。


それは社長がおっしゃった一言でした。

「社長は「しゃちょう」という役職名をもった社員です」という言葉でした。


法律でいう経営者と従業員の立場の違いはありますが、意識として同じ社員の立場で仕事をすべき、という意味です。

この言葉は、私が、障がい者雇用についてある企業の社長とお話しさせていただいている際に、その社長がおっしゃった言葉です。

長年経営者として会社を発展させてこられた方であっても、社内で自分の位置を上げてしまうと、突然何も見えなくなる、というある種の危機感すら持っていらっしゃることが伝わってきたのです。


障がい者雇用で入社する本人のことを現場の従業員にどのように連携して下さるかをお尋ねしたときに「従業員に渡すのではないです、そもそも従業員も自分も一緒です」という意味でおっしゃったのだと思いました。

障がい者を雇用するときに決めるのは自分、受け入れて一緒に働くのは従業員、と切り離してしまうと、一番困るのは働く障がいのある本人です。なぜなら障がい者雇用を決めた人と受け入れる人の間で孤立してしまうからです。


たとえ連携された受け入れた部署のある従業員の方が手厚い配慮をしてくださったとしても、それは属人的なサポートであって、部署やチーム全体が障がいがある方と一緒に働き、会社の目標などを達成するというマインドにならないからです。社長であっても従業員の立場で、障がいのある方と現場での様子を見届けたり、人材育成に尽力をいただかないと実現しないのが障がい者雇用なのだと感じたのです。


経営者について改めて勉強をさせていただいた思いでした。


社長の座る椅子のイメージ写真
経営者の位置が障がい者雇用にも影響を与えます・・

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