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執筆者の写真吉岡 俊史

履修単位

学生を経験された方は、誰でも「単位」なるものを取得した(しなかった)という経験はあるかと思います。

私のように、はるか昔に学校に通った者であっても「単位」と聞くと、なんとも緊張をします・・もし単位を落としたら・・崖っぷち(苦)という苦い思い出が全く色褪せずによみがえってくるからです。


単位とは何かの資格や基準を数字で表したものかもしれませんが、本人には目に見えた形で単位数が提示されていなくとも、小学校のころから、ほとんどの人が、一定の基準を満たして次に進む、という経験をしていると思います。

つまり、「ステップアップ」というものが、その「満たして次へ」という私たちの幼少期からの経験からイメージづけられているかもしれません。


しかし、社会に出るために、学校を卒業する単位は必要としても、実際に社会に出たあとに、「〇〇単位が必要」というケースはめったにありません。

つまり、学校を卒業した時点で「単位」という基準は無くなり、社会では、数字でステップを表されることは少なくなると思うのです。

もちろん、社会人になってから、専門的な資格を取得する際に「〇〇技師として働いた経験〇〇年必要」といった条件がある場合も見られますが、それ以外は、ステップアップの条件として学生の取得するような単位に類似するものはあまり見られません。


単位に一喜一憂する必要がなくなるのは良い(?)ことかもしれませんが、逆に自分を測る基準が非常にあいまいになるのです。


その一歩手前に位置づいているユースターのような就労準備支援の段階でも「単位」なるものが無い世界を、利用される皆さんは経験することになります。言うまでもなく、ユースターでは「〇〇単位を取らないと就職できない」といった基準は全く無いからです。


これは功罪の両面があります。

いつ就労準備支援を卒業して就職するのか、という基準が無いという点があるのが単位がなくなって困る点としたら、自分の納得する段階で就職に挑める、という利点があります。

そこで必要となるのは、決断や勇気、自己判断の力、そして相談する力かもしれません。


単位とは無縁になる社会人としてスタートするときに、自分を測る基準、人からの評価、そして納得して行動すること、これらも社会人に必要な力になるのかもしれません。


授業に参加する学生
単位を履修することでクリアが明確になるのは学生時代で終わりかもしれません・・

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