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執筆者の写真吉岡 俊史

次の進路②

学生の方の「進路」というと、学校からの巣立ちなど、ステップアップをするイメージですが、既に働いている社会人にとっては、必ずしもステップアップとは限りません。体力や諸事情でお仕事を辞めざるを得なかったり、減らしたり・・ということも往々にしてあります。それも一つの進路選択です。逆戻りのイメージがあるからか、先に進むべき「進路」のテーマでは、あまり語られない場合が多いだけだと思います。


私達、就労支援をご提供している就労移行支援事業所ユースターは、そういったいわゆる”増やす、伸ばす”型の一般的なステップアップだけを進路として捉えず、人生の中で自分が納得して満足できる状況、あるいはそうえざるをえない状況も進路の中で受け入れていきたいと思っております。そのために本人が何をしたら良いのか、どのようなサポートがあると良いのかを一緒に考えてゆきたいと願っています。


例えば、障がい者雇用で働く方の中には「慣れる」という感覚を持ちにくく、何年働いていても毎日仕事の緊張感から脱せず、テンションを張り続けているという方がいらっしゃいます。

ずっと緊張をし続ける毎日は、自分の身体や精神を消耗しがちですし、プライベートな時間もリラックスしたり楽しんで過ごせない・・・ということになってしまいます。

これは障がいが関係している場合とそうでない場合がありますが、いずれにしても体力気力の状態によって、勤務時間外も心身を休められなくなっているのです。

気分転換が必要とはいいますが、それを効果的に実行するにもコツが必要です。気分転換のつもりで行ったことが次のストレスを誘発する場合もあります。


仕事がトリガーになっているのであれば、このようなときは今の職場環境から距離を取るためにお休みをする方法もありますし、実際にそのようにされる方もいらっしゃいます。

しかし、お休みをするということだけでは「休んで職場に迷惑をかけていて・・」という気持ちが残り、本当の意味でお休みにならない場合もあるようですので、次の手段として、慎重に考えた上での退職という決断をする方もいらっしゃいます。人生の中で見ると、その決断が本人にとっての「ステップアップ」になったのです。


極端な例かもしれませんが、この退職も、先に向かっての大きな「進路」と言えるのではないでしょうか。


ユースターでは、ユースターを経て企業に就職をした方へ、就職後長期間支援を続けるシステムを持っています。

会員制を導入していますので、本人が希望される限りユースターの働き続ける支援は続きます。

ユースターでは、そのサービスの中で、長く働く方が退職や転職をする決断も支援しています。それは、一般の転職や定年退職とは異なるもので、まだまだ現役を続けられる方が進路を変更することを希望される場合で、ステップダウンもステップアップにできるようにサポートすることを想定しています。


退職だけではなく、働く条件をこまめに見直し修正し続けることも長く働く上で必要となる方もいらっしゃいます。

仕事は続けてゆきたいが、働く条件を緩やかなものに変更するというものです。

例えば、今は一日の時間の大部分を仕事に費やしているが、仕事/趣味(やりたいこと)/余暇など仕事以外とのバランスを取れる生活を早めに作り上げておいて、将来自分に何かの壁が来たときに仕事を辞めなくても良いように、ストレスを解消しながら働き続けられる環境を整えておくというものです。

人がパフォーマンスを発揮するレベルは年齢や経験、心身の状態で変化してゆくものです、こまめに条件や、場合によって進路も見直しながら・・・が大事なことかと思います。


山のぼりの写真
人生の長い時間を考えながら今の進路を修正できると良いですね






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