お金の管理ができないと働くことは難しいとか、社会で生活できない、といったことが良く言われます。もちろん、金銭管理ができないと、社会に出れない、とまで言っているのではなく、自分が苦労することが多いのではないか、という意味だと理解します。
しかし、それであっても、金銭管理が不十分であると、しばしば「自立が難しいのではないか?」と思ってしまうのではないでしょうか。
働くことを目指して、就労移行支援事業所ユースターで就労支援を受けている方の中にも、
金銭管理が苦手、あるいはお金を計算したり、使いみちを考える方法がわからない方がいらっしゃいます。
そもそもお金や財産の管理自体は、子供のころに大人から度々言われてきたかたもしれませんが、具体的な方法、金額、生活費とは何?・・など細かい部分を理論だてて教えてもらう機会はあまりなかった、という方は多いのではないでしょうか。
就職をすると一か月の収入の額、つまり入ってくる原資が決まります。そこが金銭管理の力をしっかり身につける絶好のタイミングになります。
就職をして初めて収入を得る時が自分の金銭管理を始める良いチャンスともいえます。
そこでユースターでは、段階を追った説明で金銭管理に前向きに取り組んでいただくようにします。その段階とは
・収入で得たお金はもちろん全て自分で使える
・しかし自分で使うことは自分で管理するということ
・それは、無くなったら、ゼロになった責任を自分で負うということ
・責任を負うということは「そうならないようにする」のが一番
・そうならないようにするために・・を難しく考えず、どこまでが自由に使えるかを自分で決めてそれ以上は使わない
・それでも使ってしまった時は、すかさずSOSを出す
今日は段階の最後の部分「SOSを出す」について書かせていただきます。
SOSを出すという意味は、お金が残っていない場合は、誰かに工面してもらう、誰かが不足分を補填する(肩代わり)・・をイメージする方もいらっしゃると思います。
確かに、SOSが出た時には、家族や、知り合いなどが助けてくれて、不足したお金を工面してくれるかもしれません。
しかしここで言う”SOSを出す”の主旨は、そういった”SOSを出す時やその後”ではなく”SOSが必要なタイミングがきていることに自分で気づく”ということなのです。
そこで”SOSが必要なタイミングに自分で気づく”ことの大切さを、具体的に次のブログで書かせていただきます。
(ーつづく)
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