誰でも他の人から頼られると悪い気はしませんが、就労移行支援の支援スタッフも人として頼られることに同じ感情を抱きます。
しかし、就労移行支援事業所ユースターの支援スタッフは頼られたいと思って支援をすることはなく、働く現場では何をどれだけ頼るべきかがわかりやすくできれば・・と思って支援をしています。そして、職場の方への頼み方や、自分自身をもっと頼れる方法(つまり自信)を身につけていただけるよう支援をしています。
初めて就職をした方は、働く職場で「わからないことは何でも聞いて下さい」と職場の方に言われます。
その「何でも聞いて」というのを「何でも頼って」と取り間違える方がいます。
頼ることが必要なときもありますが、自分ができることも相手にしてもらったり、自分がやらなければならないことも他の人に渡してしまうことは、良い頼み方ではないです。そのことを実践の場でもお伝えしています。
やってみて出来たら次は”最後まで自分でやる”ことで自分の力として身につくことにもなるからです。
改めて考えてみると、生活の中で、最後まで自分一人で行うことって案外少ないかもしれません・・・・
どこかで途中から人に渡していることは多いのではないでしょうか?
就職もそうです・・就職は自分だけのイベントと思いがちです、自分がこなすべき手続きや考えることが多く大変だと思ってしまいがちです。しかし、実は雇う企業の方がはるかに多くの手続きや受け入れ準備をしなければならないのです。社員としての登録、ロッカーなど備品の用意、社会保険・各種税金などの申請から仕事を用意するまで等、期日までに整え受け入れて下さって初めて就職が完結する、ということを忘れてはならないと思います。
日常生活でも同じです・・「お弁当は自分で作ってきます」と言う方がいらっしゃいました。すばらしいことですし自立しているとも感じます。でもよく聞くと、実はお弁当箱は家族が洗っていたり・・
履歴書を書く練習をするとき、履歴書用紙を前にペンを支援者が持ってくるまでずっと待っていたり・・
最後は誰かの手を借りることが当たり前になっていないか?今一度自分ができること、やれることを最後までやっているのか?を自問し、その上で適切に「人に頼れているのか」をユースターを利用される方とも考えてみたいと思います。
就職とは自立です。自立とは自分でできることをやること、それは個々の人によって違いますが、考えてみることは大事だと思います。

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