何事にもルールとしての枠組みは大事です。しかし、枠組みは間違って取り扱うと「除く」理論になってしまい、ややもすると何かを「排除」することを肯定するきっかけにもなりかねません。
そして・・・もしその排除の対象が「人」であれば、とても悲しいことにもつながるかもしれない、ということを忘れずにいたいと思っています。
そして・・・もしその排除の対象が「人」であれば、とても悲しいことにもなりかねません。
枠組みで様々なことが解決されることも事実です。例えば異なる意識の人たちが同じ基準をもって理解しあえることもありますし、価値観を共有できることもあります。
適切に設定して運用すれば「枠」はそれこそ「必要枠」なのです。
ユースターの支援を振り返ると、わたしたちの支援にも「枠組み」をつけることがあります。
例えば、対象とする方や場面、就労形態などで支援の始め方や終わり方が異なることもある等です。企業が障がい者雇用に精通していて、独自のノウハウを持っている場合や、組織として受け入れ体制が整っている場合、支援者と就労している本人の二人だけで頑張るより、企業の力を信じる方がうまくゆくことがあります。その場合は、支援者の入る範囲や支援する内容を企業と協議をし、働く本人の合意と納得をいただいたうえで、その枠組みを設定することがあります。
最初、働く本人は、不安を感じるかもしれません。しかし枠組みがしっかり決められ、どういったことが起きたときにはどこまで配慮され、誰が何をするのか、どう解決してゆくのか、といったことを、支援者と企業が相談し、同じ枠組みを共有していれば、実際に本人がその企業で働き始めたあとに、不安が安心に変わってくることが多いのです。
特に企業で働くという事は想定外や例外、ルール外などが頻繁に起こります。都度支援者が解決できるとは限りませんし、支援者が解決しようとして、かえって企業が手を差し出せなくなる場合もあるのです。枠組みは必要となるのです。
有意義に枠を使うか否かは、状況や場面によって違います。「枠組み」はとても繊細で難しいものだということを忘れずに、行動をしてゆきたいと思います。
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