障がいのある方や無い方が利用下さるユーファーストにとって、障がいの診断は大変身近なこととしてあります。
障がいの診断があってユースターに来られる方や、診断の有無を問わずに利用いただける事業所のユーディーに通いながら、並行して診断を受ける方もいらっしゃいます。もちろん診断の有無を問わずに利用できるユーディーですので、診断無しでご利用される方も多くいらっしゃいます。
障がいの診断を何年も前に受けたある方で、障がい者手帳を保有していらっしゃる方が、ある日手帳を紛失し、しばらくの間、手帳が無い状態で生活を続けていらっしゃいました。
その時感じたのは、そもそも障がい者の方持つ手帳の意味としては、保有する方が、障がいによって感じる社会での生活上の支障を少しでも少なくするために使うものであって、必要もない時に手元に保持することが求められているわけでもない・・・という当たり前の事でした。
どういうことかと言いますと、紛失した状態で、生活上で支障がないのでしたら、本人が望まない限り、そのままでも良かったのかもしれないのです。しかし、支援者として、紛失したのであれば、それは大変なことで、つい「すぐに再発行をしないと・・・」とご本人をせっついてしまったのです。本人は、手帳を提示する場面は当面なく、特に「支障」を感じていなかったのです。
その方は、私に言われて、あたかも手帳を保持することを義務的に感じてしまわれたのかもしれない・・と後悔、反省をしました。
手帳は常に所持しなければならないとか、提示する義務があるとか・・・安心をもたらすべきものが、逆に不安になるものであってはならないのです。
そうなると、診断も、受ける方にとっては、とてつもない大きなことですし、受ける気持ちを~およばないにしても~なるべく周りの人は理解しなければなりません。
障がい者手帳が、何かのサービスを得たり利用するためにあるように、障がいの診断も、あくまで本人のためにある、というあたりまえのことを改めて考えたいと思うのです。
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