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執筆者の写真吉岡 俊史

アドバイスは簡潔に完結

アドバイスは簡潔にするのが鉄則です。


人に対してアドバイスすることはとても難しいです、就労移行支援事業所ユースターの支援スタッフも、利用される方からアドバイスを求められることが多々ありますが、その難しさを感じています。


アドバイスのしかたをはじめ、説明がわかりやすく、イメージがつきやすい単語や表現、断定的指示的にならないようにしますが、支援スタッフの経験にも大きく影響されるのです。


なにより聞いて下さる側の人が、支援スタッフによるアドバイスを、どのように受け取っているか、を理解するようにしています。

きちんと相手側の立場や気持ちに沿ったアドバイスになっているのか?をわかっていなければアドバイスとしては成立しないからです。


例えば、職業選択の場合に、求職をしているユースターの利用者は、もちろん未経験の仕事から自分の仕事を選ばなければならないのですが、つい支援スタッフに選んでほしい、と振ってくることがあります。


「○○の仕事ってどうですかね(「自分にできそうですか?」の意)・・」という投げかけには、支援者が本人の希望や適性などと照らして「アドバイス」をするのですが、そのアドバイスに「結論」を求めてくる場合があります。

(本人)「○○の仕事ってどうですかね?・・」

(支援スタッフ)「良いところは○○ができるというところですので□□さんもやりやすいのではないでしょうか?、その代わり○○という難しい点もあります」

(本人)「ここに行くべきですか?」


みなさんはどのように返答されるでしょうか?「自分で決めたら良いですよ」の返答は、ここの場面では、本人にが待っているアドバイスではない場合が多いのです。

自分でも決めてよいかどうかは既にわかっていて、それでも決めて欲しいということなのです。


私の個人的な意見ですが、ここで何より大事になるのは「本人と支援スタッフの関係性」なのではないかと思うのです。

支援スタッフといっても就職斡旋のプロではありません、人材紹介を業とした組織とも違います。そこで本人の適性や、今本人が持つ働く力だけで判断するのも良いとはいえないと思います。就労は長期間にわたる本人の生活の一部ですので、本人の将来の頑張りや伸びしろ、そして生活を考慮しないアドバイスにならないようにしたいと思うのです。


そこで、本人と支援スタッフの関係性がまだ浅いときであれば、一般的な話しから本人の気持ちに近づきつつ自分の選択を引き出したり、関係性ができあがっている場合には、もっと踏み込んだアドバイスも有りになるのかもしれません。


そして、何より、アドバイスは短く「簡潔に完結」させるに越したことはないと思います。

「アドバイス」ですから相手の方は「これで良いのか、次はどうしたら良いか」のことばを自分のために待っています。自論や一般的な評論、あいまいなことを話してがっかりさせることのないように気を付けたいと思います。


2人の人の指が目の前の書類を指しています
両者の関係性がアドバイスには重要な要素です




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