自立とは「自分で全てできるようになることではなく、時には支援を受けて、自分で決定し、自分でできることを広げ主体的に生活をすること」などと言われる場合があります。
確かに、生活の全てを自分で行うことは聞こえは良いのですが、障がいの有無に関係なく、生活の全てを自分一人で行う人は少ないのではないでしょうか?自立とは、自給自足のような意味ではないと思うからです。
特に就労支援を受けていらっしゃるユースターやユーディーの皆さんは、お一人で移動や買い物、基本的な生活などはご自分でできる方が多いです。そのため、グループホームを利用する必要はあるのか?と迷う方もいらっしゃいます、特に本人自身はそう思いがちです。その一方で、ご家族にとっては心配なことがたくさんあり、本人とご家族の見解は異なることも間々あります。
今回、イコロホームさんからグループホームのお話をうかがって「なぜ違ってくるのか・・・?」の答えも少し見えたような気がします。
その一つとして、お話の中で、わかりやすく感動した例をご紹介します。。
(あくまでユースターやユーディーを利用される方のタイプの場合ですが)
”イコロホームの講師の方から、皆さんに対して次のような問いかけがありました。
「部屋のゴミ箱がゴールと思っていませんか?ゴミ箱はゴールではなく、その後分別して決まった日にゴミを出すのがゴールだということを知っていますか?」という質問。
また「掃除機は部屋を掃除して終わりと思っていませんか?掃除機の中の紙パックやゴミを取り出して捨てるのが最終地点です」
つまり、自分は全てできていると思っていても、最終的にご家族のどなたかが「そのあと」をフォローしているということが現実としてあり、それが生活をまわすということです。一人生活というのはそのフォローの最後までやる、という意味です。
そして、そのフォローの部分に対してサポートを受け、少しづつ自分で最後までできる習慣を身につけてゆく、最終的には常にできるというのがグループホームで支援を受けるということなのだ、ということです。
グループホームはあずける、身を寄せる、入る、自分でできることまでを放棄する場所ではない、ということです。
上手に活用して、自分なりの自立を実現する場所なのではないか?と感じた次第です。
ということで、グループホームに入る決断をする前に、そのような「意義」を理解して、人生の中でのステップアップをするために入居する場所なのだ、ということを改めて理解した次第です。
このような機会をいただきましたイコロホームさんに心より感謝申し上げます。
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