一つ前のブログで、知ることを短縮化すると便利にはなるが、知るプロセスの中で心が動かされることの魅力について書かせていただきました。
そして、心を動かされる価値についてもスタンダードと思われてきたことが大きく変わっているような気がします。
それは、心を動かすこと自体を省略したり、答えを求めるだけの生活スタイルが増えているからです。
やはり感情を持つ私たちですから、心を動かされることを求めるときはあるはずです。しかし、その求め方のスタンダードが変わってきているのかもしれません。
昔は誰かと映画に行って感動を共有することで心を満たしたり、家族で一緒にテレビ観戦をすることでコミュニケーションをしたりしましたが、今は一人、あるいはオンラインで誰かとつながりながら動画・小説・ゲーム等で共感をして満たす形に変化しているのだと思います。
感動の求め方は人それぞれですから、「スタンダード」として、その方法を一つに固定することは間違いで、さまざまな形があるのが自然なことだと思います。
大事なことは、感動の求め方のスタンダードがどんなに変わっても・・答えを急いで得ることが良くても「心を動かすことを省略したまま」で先に進んでしまうことのないようにするべき、ということではないでしょうか?
例として・・就職活動に不可欠なのは、採用面接を上手に突破することです。
面接の問答集はたくさん出ていますし、どのような答えるか?はすぐに検索できます。就労移行支援事業所ユースターでも多くの面接練習を行いますが、「面接官の質問にどう答えるか?」の正解をお伝えすることは、すぐできるかもしれません。しかし、そうすることは本来の面接練習ではないと思うのです。
それは、採用面接は相手に自分を知ってもらう、そして納得していただいた上で「縁」を作る場面です。
表面上の模範解答のやりとりだけでは「縁」は深まらないと思うのです。
本来の面接練習では、相手のことを(この場合面接官)が何を知りたいのか?を考えて自分の言葉を作ってゆくプロセスだと思っています。つまり、面接で聞かれたことに対して、そこに自分の言葉、個性やアピール、自分のパーソナリティーをどのように入れて表現するか?が大事なのだと思います。
何より面接官が知りたいことは、一緒に働くかもしれない目の前の人の仕事のスキルだけではなく、パーソナリティーではないでしょうか?
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