ユースターの支援プログラムには同じものでも、難易度は異なるものが複数あります。全体に渡った明確なレベル基準は無いですが、体験するごとに、少しづつ、より高いレベルに挑戦している、という実感を持っていただけるようになっています。
どなたでも”より上のレベルを達成した”とか、”次はステップアップをめざそう”という気持ちは、それ自体がモチベーションにつながります。支援スタッフもそのようなやりとりができたり、本人の意欲に応えられるときはとても嬉しいです。同じく、難易度にはこだわらず、自分が自信が持てるレベルを変えずに繰り返す方が続けやすい、という方にはレベルを固定して取組んでいただくこともあります。
一方、パソコンのトレーニングの様に、目に見えて難易度や技術の習得度合いがわかるものであれば、「レベルアップ」というのがわかりやすいかと思いますが、難易度が目に見えないようなトレーニングプログラムについてはレベルアップを実感することに工夫が必要になります。
たとえば「会話」や「コミュニケーション」。。。。
就職後、会社や社会での会話に必要となる敬語について、今まであまり気にせず言葉を選んでいた方が、敬語のトレーニングプログラムを経て、敬語が使えるようになれば「会話の力がアップした」と感じやすいです。しかし、会話の仕方や、相手への伝え方等については、自分のレベルアップが実感しにくく、どこまで進歩したかもわかりにくい場合があります。会話、コミュニケーションについては、レベルアップした、ということを数字等で示すことは難しく、かつ自覚していくことも困難です。そこで、会話のスキルや、敬語を使うことができるようになったなど、レベルが上がったと感じていただくために、ユースターでは、支援スタッフが、客観的かつ具体的に、その方が前回よりも会話が上手になった、敬語が適切に使えていることをお伝えしています。
このフィードバックと共に自分の会話スキルの進捗を感じていただければと思っています。
しかし、支援スタッフはむやみに「良くなった」と褒めるのでは実感も少なくなってしまいますので、その方が発した言葉を引用したり、繰り返すこと、あるいは適切な表現にいつもと違う反応を示す事で、本人に自分の変化を感じていただくようにしています。またレベルアップはしていない、と思っている方にも「昨日のあなたより”ステップアップしている」ということは素直にお伝えします。
レベル付けが難しいものこそ、”できた”と他の人から言われた(認められた)時の感動も大きいのではないかと思います。仮にレベルアップはしていなかったとしても、新しいことに挑戦をした自分はステップアップしている、ということを伝えてゆきたいと思います。
ユースターを利用される皆さんからの協力も得ながら、そういった目に見えにくいものを感じていただくことに、力を注いていきたいと思います。
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