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執筆者の写真吉岡 俊史

マニュアルの不思議③-弱点を使って

マニュアルにこだわって考えています。③回にもなってしまいました。これで最後です。


マニュアルの中には、マニュアルなのにある特定の人の想いや個人的な判断、独断(?)かもと思わせる書き方がされているときがあります。特に家電などのマニュアルではなく、先人が残していった社内で使うマニュアルのようなものに散見されます。また、マニュアルなのにいくつもの判断が書かれてあり、同じマニュアル内で矛盾が生じているときもあります。(ミスになりやすいからマニュアル通りに作業する、と書いてありながら、同じマニュアルに、あれもこれも注意とだけ書かれていて、どうやったらミスが起こらない作業になるのか書かれていなかったり・・)


でもそれらの弱点をむしろ活用して、マニュアルを便利に使うこともできると思います。

それは、マニュアルは、手順書と異なり、仕事の意図や目的なども書かれ、手順書と違って、自分のオリジナルの工夫を入れられる余地もあります。むしろ、マニュアルがあることで、安全に(過大なリスクや責任から自分を守りながら)裁量を加えることもでき、仕事の醍醐味も味わえるものです。筆者はマニュアル化を肯定する方ですが、その理由は、前述した「安全に自分の工夫を入れられる余地」が魅力に感じるからです。具体的に言いますと、仕事のマニュアルには、余白というか空白というか・・・書かれていないことがあり「ここから先は自分で判断して・・」とか「自分で解釈しても許される」部分が残されている気がするからです。言い過ぎかもしれませんが、仕事のマニュアルには、むしろあらかじめ、余白や余裕が含まれているのかもしれません。

たとえば(イメージですが)「雑巾は夜洗う。洗い終わったら干す。翌朝たたむ」という書き方が手順書で、「雑巾はこまめに洗って清潔に保つ」というのがマニュアルなのかもしれません(お詫び:正確でなかったらご容赦ください)


ユースターでは作業に手順書を使いますが、仕事とマニュアルとの付き合い方も就労支援の中で考えたいです。
マニュアルの素敵と弱点


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