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執筆者の写真吉岡 俊史

モラトリアム②

働いてから楽しむとか、働くために生活はこれでなくてはとか、若い間は働いて当然、一般の人はみんな働いている・・といった枠付けと自分のミスマッチを感じる方々もいらっしゃると思います。


仮に、何らかの障がいがあって働く上でハンディがある、と感じる方にはサポートや配慮があります。。。。という点では確かに福祉のサービスは一通り揃ってはいます。少なくともヒトの頭で考えられる障がい当事者の方へのサポートは存在するかと思います。


しかし・・・

例えば一般の人が働いているとしたら、その人と自分、または最初の就労で疲れた自分と、次の就労をしなければならない、と自分を追い込んで悩む自分は、誰がどのようにサポートをしたら適切なのでしょうか?と考えると、居場所はあってもマッチしたサポートはあるようで、なかなか見当たりません。


ユースターの例ですが、ユースターを卒業して就職された方が退職することもあります。中には、社会経験が全く無い方や、就職に大きな壁や抵抗を感じながらも、勇気を持って働いてみた方がいらっしゃいます。その方々にとっては、半年でも1年でも働き続けてみたという経験は、自分にとって大きな財産ですし、人生の中で貴重な時間であったはずです。

そして退職は、マイナスに捉えられるものではなく、一旦踊り場まで至った、と称賛されることではないか、と思います。


人によっては、そこからモラトリアムのような時間が始まり、じっくりと自分と働くことの整合性を見つめ、自分はどのように生きるか、ということに想いを馳せていただければ良いのかと思います。

想いを馳せる時間の長さは個人個人違うと思います。でもどのような時間であっても「自分が決められる時間」として受け止める、おおらかな社会でありたいとも思います。また、当事者の皆さんも、モラトリアムを自分にとっての必要な時間として使っていただきたいと思います。


そして、いつの日か前とは違った自分が再び社会で働くことができれば、とてもすばらしいのではないでしょうか。


ユースターは、利用される皆さんも支援スタッフも、人生や社会といった大きな世界にいることをできるだけ認識して皆さんに向き合い、福祉の制度や、社会の各機能を超えた就労支援をしてゆきたいと思っております。


階段の踊り場の写真
就労支援はモラトリアムの支援とつながっているようにも思います

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