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執筆者の写真吉岡 俊史

ユースターで行う作業の目的③

ユースターでは、施設の中で作業体験をする上で、迷ったり、わからないときは、基本的に支援スタッフに聞くことにはなっています。ただ、それにも2つのハードルがあります。まず、聞いたり相談するというハードルです。何を聞くのか、どう聞くのか、期待したい答えを考える。相手が応えやすいように質問する。。。など「聞く」こと一つをとっても難しいです。でもこのハードルに対しては、練習を重ねることで、多くの方が上手に聞いたりヘルプを得ることができるようになります。


そして次のハードルでは、わからないことを聞けた後に、そこで出た答えを自分で消化して実行する、ということです。

良く「わからないことは質問して」と指導なり支援をする場合があります。しかし、そこで得られた答えに対し、自分でどのように処理すれば良いのか、まで言わない場合があります。つまり「その次は・・」をアドバイスされないまま、質問すれば解決するような段取りになってしまっているということです。

この点について、得た答えを自分なりに理解し、実行して切り開いてゆく方や、逆に支援スタッフに投げ返して、もっと具体的な指示を待つタイプの方などがいます。”わからないことを聞く”その先に、個人個人違う行動に分かれてゆくのです。


つまり、相談することや、相談した支援者自体が解決となるのではなく、その結果を使って、最後は自分の力を信じて進んでゆかなければならないのです。


でも自分の力といってもどうすれば良いのか?・・・と迷ってしまうと思います。そこで3つの点について以下に記します。

①相談できたことが大きな成果で、まずは自分を褒め、そこで得たことを自分の方法で良いので実行に移すこと 

②仕事には、それぞれ異なる環境(人を含む)があり、それらと自分の相性があることを知ること 

③自分の適性は何にあるかを知ること。。。です。

いくらがんばってもうまくゆかないことがある(相性や適性)ことや、がんばりだけで解決できないことがあることを、作業の実践から理解することも必要だと思います。ユースター内の軽作業は、それらを実行する、まさに練習場所にはなります。でも、それだけでは不十分ですので、企業をお借りした実習も合わせて行うことになります。


ユースターを利用される皆さんは、総じて作業に真摯に取り組む姿勢があります。それだけに、仕事はできる人、どこでも頑張れる人、と評価が固まりがちです。本人の視点で「何に困るのか」に対する配慮や支援が周囲の方々に伝わることが重要なのかと思います。


作業を支援スタッフと一緒に取り組みます
迷ったり困る時に相談をすること自体がハードルになるかもしれません。対処方法を練習することもユースターで行います

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