「レジリエンス」は物理学・心理学上で使われる用語ですが、ストレスを受けたり、逆境に直面したときにそこから立ち直る力、精神的回復力のことを指すため、教育や私たち福祉業界でも関心を持たれている分野です。
また、その内容から、ビジネスや働く人とつなげることも多く、会社にとって、レジリエンスのある人(=レジリエントresilientな人)は、働く人として好ましいといわれることもあります。
ストレスの多い世の中です。。。
対人ストレスだけではなく、仕事に馴染めず・・環境に馴染めず・・生活に馴染めず・・など逆境は多くあります。だからといって職場や環境を変えてリセット!などが簡単にできないこともあります。
そのため、私達は、さまざまなストレスや逆境に耐えながら働かなければならない状況になりがちです。
逆境をやり過ごす、立ち直る力があることは、働く上で大事な要素になるのは確かです。しかし、一方で、その力を持っていないと働けないということではありません。
レジリエンスは本質的な部分も多いので、私達、就労移行支援事業所ユースターは、むしろ、レジリエントな人になっていただくというよりも、自分がどのような場面や環境でストレスを受けやすいのかを事前に知ることで、自分で納得できる回避や回復の方法を見つられれることに比重を置いています。そしてその回復の方法が社会的なルールや状況に受け入れられやすければ尚良いと思っています。
そもそもレジリエントな人かどうかは、他の人からはわからないことが多いと思います。
表面上タフで、どんな逆境でも乗り越えそうな人・・あるいは気が強い人・・フィジカルが強そうに見えても、心の中ではぎりぎり、という方も多くいらっしゃいます。
理想ですが、誰でもストレスには弱い部分を持っているという前提で、それぞれの人が必要とする配慮は何か、また全員にとってストレスになっていることは何か?を組織単位、職場単位で考え、それに気を配れると良いのです。完璧は目指せません。意識だけでも・・
お互いに気を配るということの他に、自分の上司や同僚もストレスが溜まっている時があって、その時は、いつもと違って「やさしくない人」になる時もあることを知り、自分がその人のストレスに巻き込まれないようにー自分を避難させる方法ーを知ることも役に立つと思います。
ユースターに一定期間通っていただいている方であれば、ストレス対処の講座や作業を通して複数回ストレスについて考えたり体験することができます。それだけでストレスに最強になるはずはありませんが、ストレスへの向き合い方が少しわかるだけでも安心感を得たりできます。
ストレスに対する耐性は、本来、個人個人で違いますが、ストレスの受け止め方や処理の方法は途中から獲得できます。
レジリエントな人になろうと頑張っても簡単ではありませんので、その力が無くとも楽しく、生き生きと働く秘訣を自分の中で見出していただけるお手伝いができると良いと思っています。
تعليقات