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執筆者の写真吉岡 俊史

個性が生かされる福祉と就労支援①

更新日:8月24日

福祉サービスはとても複雑なしくみで、誰もが知る教育の、小⇒中⇒高といったようなイメージになっていないのです。


福祉専門職や、福祉のしくみを作った当事者にとっては、最大限わかりやすく作ったものなのかもしれませんが、”実際に利用する人”に受け入れられる「わかりやすさ」でなければ意味が薄れてしまうものです。


そういった、日本の福祉のしくみの複雑さ、課題については、多くの研究者の方が課題を分析していますが、すっきりした解決策は得られていないようです。

それもそのはず、福祉サービスは全ての人を網羅するものであり、”実際に利用する人”といっても多様化複雑化していますので、種類や使い方も多種多様になってしまうため、複雑化はしかたがない側面もあると思うのです。


でもそうも言っていられません。。

福祉のしくみはその時代の人口世帯、社会の変化に合わせて変わってゆくものです。今の時代を考えると、以下のような特徴に応える福祉のしくみでなければならないのです。

福祉ニーズ(福祉サービスを使う方の希望)が複雑化

〇人それぞれの生き方が多様化

〇障がいの種類や利用する対象の方が増加

〇福祉施設が多種多様化


包括ケアのようなしくみが作られて、自分以外の誰かが自分をサポートするサービスをコーディネートしてくれる時代にもなりました。

本人を中心として色々な複雑な福祉サービスを本人に代わって考えてくれる(自分で決定という形にはなっていますが・・)ということです。それ自体はとても良く考えられていると思います。


障がい者福祉、とりわけ就労移行支援事業所ユースターの行っています就労支援については、コーディネーターの立場で福祉を組み立ててくれる人がいる一方で、そこに取り残されてしまっている事柄もある気がします・・


その取り残された事柄の一つとして、例えば、人に指示されること、人に依頼することなど「人」との日常的なやりとりに極端な恐怖を感じる方や、仕事としては誰よりもすばらしい成果をあげられるが、自分以外の人の声、素振り、距離が気になると仕事に集中できないという方もいらっしゃいます。

就職を目指す方であれば、施設に通って働く力を身につけなければ、というのは旧時代、過去にあった考え方で、その働き方の典型が絶対的であるという理解に合わせた就労支援は無しだと思います。


就労移行支援事業所にユースターは、そのような方に、施設に通って支援スタッフや、他の人とコミュニケーションをとるためのさまざまな環境を設定しつつも、根本的には福祉の考える「就労支援」の形の壁に当たることになります。


通って支援を受ける方と全く同じ手続きで、全てを非接触、非対面で、例えば文字だけで就労準備支援を提供することも、時には福祉の提供する就労支援として尊重される必要があるのではないかと思います。


障がいのある方の働き方の全てが実現される就労支援を提供することで、自分らしく働く形が網羅された就労支援ができると思います。


(-つづく)


VRを使って仕事をしています
多様性を先取りした福祉制度はないものかと思います







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