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出来る事にとどまらず

執筆者の写真: 吉岡 俊史吉岡 俊史

「できないことではなく、できることに着目して・・」

どのような仕事に就いたらよいか、就職先を選定するときに言われることがあります。


就労支援を行っています就労移行支援事業所ユースターでも、本人が無理をした就職をしようとする際、自分の今の力で続けられるお仕事が良いです、とお伝えすることがあります。

高望みをしているとは思いませんが、就職活動は、つい条件や企業名などに引っ張られてしまうこともありますので、自分に本当に合った仕事かを冷静に見て、検討いただくことが大事だからです。


もちろん少しだけ無理して挑戦することもとても素晴らしいと思いますので、本人がそのような就職を選択した場合は、最大限のサポートをします。挑戦は自分を高めるためにとても良い経験ですので、やってみたことのないステップへ一歩踏み出すことは、とても素敵なチャレンジだと思います。


一方で「できないことではなく、できることに着目して・・」という本人のありのままを見て、持っている力、良い点を活かして働くことも、良い選択だと思います。


そこで、冒頭に書きました「できることに着目して・・」つまり現在の地点で考える将来と、やってみたことのないことに一歩踏み出すこと、どちらが良いのか?を比べて考えたいと思います。


「できることに着目して」は既にできていることに焦点をあてて「それ以上無理させない」、という想いがあります。

対して「やってみたことのないことに挑戦する」は、自分ができるかわからないが挑戦することに焦点をあて「自分の力以上に頑張ってみる」という想いです。


どちらも素晴らしい捉え方で、就労支援を専門としておりますユースターとしては、就職にむけた気持ちを積み上げる際、この2つの考え方は、決して矛盾してはいないと思うのです。


就労支援の場合は、就職して社会に出るタイミングで大きく成長する方がいらっしゃいます。つまり今までの自分になかった力が、どこかからムクムクと現れてくる・・とでも言いましょうか、ご家族や支援スタッフなど身近にいた人が、本人の驚く「変化」を目の当たりにすることが少なくないのです。


つい先日も、ユースターに所属されていた方が、就職前はユースターに毎日通うこともままならず、一週間のうち2~4日間だけ時間短縮で通っていましたが、就職後は、ほぼフルタイムでの勤務を続けている、ということがありました。


正直、支援スタッフも、ユースターに2~4日間しか通えていないことから、毎日の勤務は難しい、と考えるときもありました。しかし就職時の本人の決意、意気込みを、表情や態度から感じ、一緒に挑戦をしたのです。その際支援スタッフとしては、もし続かなかったとしても次の就職につなげるように支援をしたい、と計画をしていました。


支援スタッフも、このようなことを多く経験すると、現時点でできることに着目することと同時に、未知領域への可能性も決して否定をしてはいけない、とつくづく感じ、支援の方法に反省をするのです。


就職という希望を大成させたいときは、他の人が「あなたには無理です」と言ってはいけない・・・「無理です」ではなく、自分をしっかり見えているか、本当に熟考しているか、自分の中に覚悟はあるかなどを確認しながら、しっかりと想いに寄り添うことなのだと思います。そして、もしつまづいたときに何ができるかを考えてゆくのが私たち支援スタッフのやるべきことなのかもしれません。


体操選手がつ輪に挑戦している写真
就職では、今の力と未知の力、どちらも矛盾はしないのです



 
 
 

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