因果関係は何かの事象Aを原因として次の事象Bが起こる、というものです。逆はありません。
・・今の真冬の北海道、気温が下がると道路が凍結します(寒っ!)しかし道路が凍結したら気温が下がるわけではないのです。
相関関係は一つの事象や状況Aがあると、別のことBも起こり、それは逆にBがあるとAも起こるというものです。冬の北海道(もう一度、寒っ!)・・たくさんのスキー愛好家が国内外からやってきます。来道者が増えると北海道発着の飛行機便も増えます。飛行機便が増えると来道者も増えます。これが相関関係です。
先日、就労支援の量(会社を訪問する回数や支援員の職場滞在時間等)と就職の数は因果関係なのか相関関係なのか?を考えてみました。
就職の数が多いと、それに伴って就労支援の量も増えます。逆に会社を訪問したりなどの支援の回数等が増えると就職に至る成功数も増えますので、両者は相関する。つまり相関関係なのかと思ったのです。
しかし、よく考えてみると、それは因果関係ともいえるような気もします。支援の内容、つまり「支援の質」と言えるのかもしれませんが、量的なボリュームではなく支援の内容が充実していると、それが就職数につながるので、因果関係にも思えるのです。
相関関係か因果関係か、の結論は置いておき、なぜそれを考えることになったかといいますと・・・ある方がある会社に就職を希望し、その会社で職場実習をしています。職場に溶け込み会社の期待に応えようと、本人も全力で働いています。支援員も毎日のように職場に足を運び、本人を傍らで支援したり、励ましながら実習を進めています。
一方で、別の会社で、ほとんど職場に帯同しない支援もあります。それは外部の人が立ち入ることが難しい業種という理由や、職場での支援が適さない場所や時間、働き方だからです。その場合、本人とは職場外でお会いして、様子をお聞きしたり、わからないことや困ったことがあれば、職場の外から会社とつないで解決しています。
その両方ともに就労は成り立ち続いているのです。
支援員が職場に頻繁に職場に出向くと、それだけで就職が成り立つ数が増えるわけではないということも言えますし、もちろん逆もありません。
専門的な見解ではなく、経験したことを元にした私の主観ではありますが、就労支援は因果関係や相関関係で語るのは難しいと考えます。その理由は、やはり、就労支援は人と人の間で繰り広げられるもので、AだとBになったり、ならなかったり、Bの結果がAになったり・・・毎日が非定型的なのだからです。
一瞬一瞬をとらえると、因果関係に見えたり相関関係に感じたりするのは私だけでしょうか?
Comments