一つ前のブログで支援プログラムと主体性について触れました。
その中で「〇〇ができないと就職できない」という基準を持って就職を目指すものではないことも書きました。
私も含めて、誰もが「何ができたら働けるか」「〇〇ができないと一般企業には就職できないであろうか」が気になります。その答えを求めてユースターに来られる方もいらっしゃいます。その答えを見つけるために毎日のユースターでトレーニングを頑張る姿はもちろんすばらしいのですが、本当の目的は、答えを求める過程で自分自身を見つめたり、自分が働くことに向き合うことなのだと思います。
「〇〇ができないと」と言う基準は働く能力を測る一つであって、全てではないのです。
なぜなら、就労とは、もっと主体的なものだからです。
つまり、社会に出て働きたい、という自分の意志や希望を持って、何をしたら、どうしたら働けるか?を自分で考えてゆくことなのです。
そして、就労支援は、それを考えることをサポートすることなのだと思います。
「誰でも就職はできる」とは安易には言えないながらも、他者が「〇〇ができないと就労はできないよ」と決めつけることもできません。
●「できることを増やして就職する」のは、自分が自信を持ちやすくするため。
●「経験値を増やして就職する」のは、パターンや見通しが持てて安心して働くため。
経験やできることを増やすことで、働きやすくはなります。でも、できないを無くすことだけが目的ではありません。
就職には、主体性な力が必要になりますから、就労支援も個々人の持つ主体性、自分の希望や感情を行動に変えたり、不安や周囲への不信を乗り越える方法を考える、といった個別的なものになるのです。
ユースターのプログラムはそれら、個々人に合わせて個別的な支援を形にしていくためのものです。
最近、自分の子どもには、「できないことはすて、できることに全集中したほうがいい」と伝えました。できないことに時間を使うことは、苦痛になり、ますますそのできないことが嫌になってしまうことになりかねない。だから、できること、得意なことを伸ばすことで、自信となる力を手にすることができるのではないかと思います。