就労移行支援事業所ユースターを利用される方に、就職活動に備えて給与について説明をするとき、手当に関心を持たれる方がいます。
例えば”資格手当”と雇用条件の中に書かれたある場合、もし自分がその会社の業務に生かせる資格を保有していない時には「自分には関係ない資格だな」とスルーします。しかし”業務手当”と書かれてある場合「いったい自分はこの手当をもらえるのだろうか?」と気になるようです。
手当という言葉の響きに、そこで働く人全てが仕事の量や成果、時間等とは関係なく一律に支給されるもの・・という印象を持つ方がいる一方、「いや正式な社員(正式な社員とは何かはあいまいなままですが)にだけ支給されるものに違いない」と考えてしまう方・・まったく根拠はないにも関わらず「障がい者雇用は別で対象外なのかも・・」と想像してしまう方もいます。
そこにはたくさんの憶測や噂・・それが不安や心配へと膨れます。結局そのことが気になり、受けたかったその会社を一旦保留にした方までいらっしゃいます。
会社が付与する手当は会社が独自に自由に設定しているものです。
中にはたくさんの手当を並べていると、あたかもいただける給与が高い、と感じてしまったり、良い会社、というイメージを持ってしまうかもしれませんので、慎重になって、支援スタッフと一緒に吟味することが良いと思います。
そして、手当のことより、核となる基本給等から見てゆく必要があることを、就職に挑戦する方にはお伝えしています。
しかしながら、その一方で、手当から会社の顔が見れるような気もします。
どういうことかと言いますと、手当は会社が従業員の人に与える”評価””お礼””労い”のようなものですので、会社は従業員の人に何をして欲しいのか、どんな人や働き方が会社としてありがたいのか?などを想像する一つの材料になるのかもしれないと思っているのです。
わかりやすいのは、資格手当です。この会社は、〇〇資格を取得した人が会社への貢献度が高い、と思っているのかもしれないと想像できます。
逆に〇〇手当の指すものが「その〇〇という仕事がけっこうたいへんな仕事なのかも?」と予測できるかもしれません。例えば出向手当、転勤手当・・・とても遠くや行きたくない場所に転勤があるかも、出向すると仕事が厳しくなるのか?などです。
もちろん憶測ですので、そうではないかもしれませんが、少なくとも自分の周りの人、自分を指導してくれる人が、転勤や出向をする可能性がある、と見ることはできます。
役職手当も、ひょっとして、管理者になると大変な仕事、あるいは管理者の責任は特に重いからこの手当があるのかも?と憶測してしまいます。
全て憶測ではあるものの、手当の量や種類、与え方で会社のことを少し知れるかもしれません。
手当には、多種多様な呼び名がついています、一つ一つの”呼び名”にまどわされずに、その会社の求める人材を想像しながら、自分が毎日通える職場環境であるか、毎日続けられる仕事なのかを、支援スタッフもお手伝いしながら見極めて、良い就職に向けた活動をしていただきたいと願っています。
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