就労移行支援事業所ユースターも皆さまのおかげをもちまして4周年を迎えました。
4年間の実績があったかどうかは、利用される皆さま、見守ってくださっている皆さまにお決めいただくことなのですが、私達支援スタッフはおかげさまで前向きに歩んで参ることができました。ご支援に改めて御礼申し上げます。
4年といいますと、まだまだ未熟で未完成な施設なのですが、改めて「ユースターの施設としての責任」について考えてみました。
就労支援を行っています当施設は、就職につなげることだけが私達の責任ではありません。。。もっと大きな責任を背負っていると思います。
それは、希望に応えて就職・・・だけではなく、時には希望ではないことにも目を向けなければならない、ということになるのかもしれません。
どういうことかといいますと・・
例えば、働けるにも関わらず働かない生活を送りたいという方がいらっしゃったとします。
その方に、私達は働くことを強いることは決してありません。しかし、それで終わるのではなく、なぜそう思うのか?その方の人生を・将来を見通して考えた時に、今は何もしたくないが、将来的にどうあると良いのか?を一緒に考えて、さらに”備えて”ゆく支援が必要なのだと思います。
また、最終的に就職して働くことになった・・としたら、それは周りの人にとってはハッピーエンドかもしれませんが、もし本人が「働くことに誘導させられた・・・」と感じていらっしゃるれば、それは施設としての責任を果たしたことにはならないと思います。
つまり、本人が将来「どうしたいのか?どういう人生になるべきか?」と思っていることを、なるべく同じイメージを持ってゆくことを共有するべきです。そして、そのためにどうしたいのか?、可能な範囲で自発的に言っていただけるように待つことだと思います。
その上で「どうしたいのか?」を実現する道筋がつくようになれば良いのではないでしょうか。
働くという意味のキャリアを支援するのではなく、キャリアを育てることに支援を提供するのがユースターの施設としての責任なのだと思います。
自分が将来、社会の中で一躍を担っている、という満足感や(アイデンティティー)もっとやりたいことが出てきた、という意欲を持てること、それを形にするために「はたらいている」という実感と納得があることが理想的ではないかと思うのです。
言い換えれば、施設の責任は「本人が働けた」「働いた」「就職した」ではなく、働くことの意義がわかった、自分の人生を考えた、といった気持ちが育つことなのかもしれません。
そもそも福祉施設は何のためにあるかというと、言うまでもなく利用される方々のためにあるわけです。良くも悪くも枠組みは国の制度が定めていて、全国同じなのですが、支援の方法は、施設それぞれが個性を発揮して利用される方のために展開してゆくものです。
今後も多くの方々のご意見をお聞きして、ユースターも成長したいと思います。
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