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執筆者の写真吉岡 俊史

発達障がい 家族③~生計~

前のブログ~ステレオタイプ~で「自分一人になったら自分で生計をたてなければいけない、そのためには他の人と同じだけ働く必要がある」と思い込んでなによりも「同じように」という条件が先に立ってしまうことについて書かせていただきました。


今日は生計についてです。。。

生計をたてるために働く、他の人はみんな生計が成り立つお給料を得ている。それだけ働ける人でなければならない・・・など当ブログのシリーズの初回から続いている、働くこととお金にまつわるテーマの続きです。いったい生計のために自分にはどのくらいの収入が必要なのかは、自分で、あるいは支援スタッフと共に考えてみると良いです。ただそれはなかなか難しいことでもあります。

財布の中身、嗜好品、携帯電話代くらいまでであれば、自分が使っているお金の金額はわかりやすいかもしれません。しかし、申し上げるまでもなく、生活のために必要なお金はそれ以外にもたくさんあります。それを書き出して計算することが大事ではありますが、まずは実行することが大変。。そして、例えできたとしても、ご家族と一緒に生活していると、ほとんど実感としてはわかないことになります。つまり紙上で完結してしまうのです。


そこでご家族にもお願いがあります。ご家族には、家庭全体にかかる収支の中で、本人だけにかかる費用を見えるようにし、ご家族がそこ(本人だけにかかる費用)に着目していただくこともお願いしたいと思います。

本人にかかる費用を・・・といっても、ご家族全員で一つの家計になっていると、それはとても難しく感じてしまいます。


合算しているから計算できない、ということはなく、同居生活であっても、人数割りや按分をすれば本人だけの家計は計算できるはずです。

なぜそれが必要なのか、といいますと、将来、本人が一人暮らしをする、という前提で今の家計を考えることで、どのような働き方であれば生計がなりたつか、に大まかにたどり着くからです。それが難しい時には、是非支援者を介して計画するのも一つの方法かと思います。


その理由としまして「一体自分にはいくら必要なのだろうか?家賃や光熱費は自分の場合はいくらあれば足りるのか?」などを、一人暮らしが始まってから考えはじめると、焦りと混乱と不安など、良い影響がないからです。

就職するのと同時に一人暮らしを始める方もいらっしゃいます。自分にかかる費用、生計を事前に考えておかないと、お給料では足りない!、という漠然とした不安だけが残り、始めたばかりのお仕事に毎日集中する、という本来のことがおろそかになり、気持ちの安定に影響を及ぼすからです。


自分一人には、支出としていったい何が必要で、最低でもいくら必要なのか?を事前に知っておくと、一人生活のための部屋探しだけではなく、仕事探しも実感をもって前向きに取り組みやすくなります。


お金を手にしている写真
一人の生計に必要な金額は就職までに知っておくと良いかもしれません

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