ブログ499回です。
最近、「リテラシー」という言葉が日本語化されて、良く使われると感じませんか?
特にデジタル化が浸透してきた中で、リテラシーという言葉を耳にするようになったと思います。
「リテラシー」という言葉は実際には、何に使われているのでしょうか?
・ITリテラシー
・メディアリテラシー
・ネットリテラシー
・コンピュータリテラシー
・情報セキュリティリテラシー
・金融リテラシー
・・・
ーーやはりビジネスの領域を中心に、おおむね、デジタル分野で専門的に使われているということがわかります。
確かにコンピューターリテラシー、ITリテラシー・・といった表現を耳にすることが多いので、ついデジタルに特化した用語と思いがちなのですが、どうやらコンピューターやデジタル分野にだけの専門用語ではないようなのです。
そもそも「リテラシー」は日本語では「識字」という意味に当たるそうで、読んだり、理解したりすることそのものを指します。それをカタカナにしてリテラシーと呼ぶそうです。さすがに日本語で「デジタルの識字力が低い人は操作が大変です」とは言わないために、昨今流行っている英単語を使って「デジタルリテラシーの向上が必要です」といった表現に替えているだけなのです。
つまり、特定な領域の知識や操作についてゆけないことを、リテラシーが低いと言い換えているだけなのだと思います。
難しく考えずに「それって、日常的なことにも言えるのではないか?」とも思います。
たとえば・・・
日用品や食材の買い物を全て家族に任せている人は、物価や野菜の価格リテラシーが低い、とも表されるのかもしれませんね・・
福祉リテラシー
耳にすることはあまり多くありませんが「福祉リテラシー」という表現も存在するのです。
福祉リテラシーとは、生活に関する課題や生活の質(専門用語でQOLと言ったりします)をあげるために、福祉に必要な知識や技術を得て、更に正しい理解と解釈をすることです。また大事なのはその先で、それを正しく『実践したり活用する力を持つ』ということです。
リテラシーは前に書きましたとおり「ある特定分野に関する知識を理解して活用する能力」
ですので、特に福祉で大事なのは「活用する能力」なのかと思います。
机上で「福祉とは?・・」を研究し、議論をすることは大事ですが、それを専門職(つまり支援者)が実践する力を持つことも社会から求められているのだと思います。
まさに就労移行支援事業所ユースターはその「実践者」としての責任を担っています。
そして、福祉リテラシーを持つ実践者としては、本来の正しい知識や技術をもとに、以下の能力を備えることが特に大事だと思います。
・判断能力
・活用能力
・識別能力
ユースターは就労支援を行う福祉機関です。
単に就労支援だから、就職を促すだけのことで終わると、その支援は『福祉リテラシーが低い支援』となってしまい、利用される方が困ったり、その方や関係者に迷惑がかかることになってしまいます。
そうならないために、まず最初に支援にあたるスタッフなどが、自分自身の福祉リテラシーを高めるために努力をしながら、利用される方には、情報リテラシーやITリテラシーのアップデートを行い、社会から求められている働き方や、働く知識を高められるように支援することが必要になると思います。
就労移行支援事業所ユースターは、私たちの有り方を問いながら、古い情報や固定概念の殻を破り、障がいのある方へ、今の時代に合わせた生活の仕方や自分を高めてゆく支援を今後も実践して参りたいと思います。
次回のブログは500回となります、今まで、月・水・金曜日に発信して参りましたが、つたない内容を読んでくださったたくさんの皆さま、ご意見をくださった皆さま、本当にありがとうございます。
次回は500回の特集として「親亡きあとを考える」を書かせていただきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
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