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自分で決めて良いタイミング

執筆者の写真: 吉岡 俊史吉岡 俊史

就労支援を行っている就労移行支援事業所ユースターとはいえ、就職だけに関わる支援の割合は一部で、全てではありません。

一定の時間を占めるのが、ユースターを利用される方の将来の計画、生活、人生の夢や希望など・・相談をしたり、未来に向けて話し合ったり、語り合ったり・・・・というものです。また進んでそういった相談の機会も取り入れています。


この活動は、ユースターを利用されている方を対象としたものではありますが、利用されていない外部からもご相談をいただくことがあります。

働いて生活してゆく上で、何らかの壁や不安を抱え、将来をどのように見通したら良いか・・・誰かと相談したいというお気持ちは良くわかります。


ご相談をお受けしている中で気づくことは、本人が感じていらっしゃる不安や困り感は、実は「どうしたら良いか?」という悩みよりも「自分で決めてよいのか?」という点にある場合が多いことです。


自分の将来について、就きたい仕事や自分の人生、生活について、何を決めたら良いの?ということに悩んでいらっしゃる方も多く来られますが、それ以上に「いつごろから自分で決めて良いのかがわからない」ことに悶々とされているようです。

何かに不平や不満があるわけではないが、先を決められないことに思い悩んでいるので、むしろ「モヤモヤしている」といった気持ちも込められているかもしれません。


本人とお話ししながら、そういう感情に支配される背景を想像すると、

▲今まで自分の人生を自分以外の誰かが決めてきた・・・

▲自分でやらなくても、誰かが自分のことを決めてくれていた・・・

▲それが心地よかったときもあった

▲でも「ふと」気がつくと「いつから自分で決めたら良いのか?」がわからなくなった

▲これからもずっと誰かが決めてくれるのか?

▲やっぱり自分で決めたいと思うけれど、どうしたらよいのか?・・


誰かに決めてもらえたことは、必ずしも嫌ということではないという方も多くいらっしゃいます。

たとえば高校や大学などの進路を決める際は、はやり誰かが「ここが良い」といってくれることで背中を押されることがあります。それは心のどこかでお墨付きがあったり、賛同してくれたという安心感を得られるからだと思うからです。


確かに、全て自分のことを自分で決めることは、しんどいと感じるときがあります。


自分のことは自分で・・というのが良いのですが、それは正直に言って「自分で決めたいことだけは自分で」、「わからないこと、責任を持ちたくないことは誰かが決めて」といった本音もあるのかもしれません。


でも、年齢や経験を重ねる間に、自分のことを「いつまで他の人が決め続けるのだろうか?・・」という不安が襲ってくるときがやってくるのです。

そうなると、心地よかった「誰かが決めてくれたこと」も不満に変わってくるのだと思います。


誰しも、成長過程のどこかで「これは自分で決めたい」と思うときがくると思いますので、その『タイミングをとらえて』自分で決定できると、その先自信も持ちやすくなるのだと思います。そのタイミングを他の人が本人に伝えられれば良いなと思います。


相談している様子
「ここから先、今から先は自分で」というタイミング・・大事です

 
 
 

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