自分にはどんな職業が合っているのだろうか?・・自分はどんな仕事ができるのか?・・適性ってどうやって知るのだろうか?・・
これらは、就労移行支援事業所ユースターに来られる多くの方が感じている、自分に対する疑問であり、働くことに対する疑問でもあります。
どのような職業に就きたいとか、何になりたいとか、こんな仕事(作業)が自分には合っていると思う・・といったことは自分でも言えたり伝えることができても、適性と照らして客観的に言える方は少ないように思います。自分の適性を知るチャンスも人生の中でそうそう多くないかもしれません。
学生の時にアルバイトを経験した方が、その仕事を大好きになって、そのまま卒業後に就職する、という例が自分の友人にもありました。私事で恐縮ですが、私も学生時代に飲食店でアルバイトをしていたとき、とても楽しかった思い出があります。それは一つに接客が好きであったこと、お客様とお話しすることに抵抗がなかったこと、従業員の方がとても親切であったこと(追加:余った料理を食べれたこと(笑))などがあったからです。
今おもうと、職業として、その仕事に自分の適性は無いのは明らかなのですが「このまま学生をやめて職業にしても良いかも」とまで思ってしまった時があったのです。。。気持ちも心も若く未熟だったその時には、何でもできるような気がしたものです。しかし、それは本物の適性ではないとしても、勢いで適性に合わせられる、と思ったからかもしれません。
今は就労支援スタッフとして、ユースターを利用される皆さんと一緒に、今度は皆さんの適性を探り、それぞれの方に合った働き方を見つけることを目指しているのですが、簡単ではありません。それは、適性というのは〇や✕、点数などで決められたり、だからといってインスピレーションだけで決められるものでもないからです。
また、適性というものは、”ブーム”があると思います。”ブーム”??と思われるかもしれません。何がブームかというと、適性は、一瞬ブームとなるタイミングが訪れることがあるからです。そして、その他のときにはあまり考えないからです。そのタイミングはいつか、といいますと、就職や人事異動を始めとした進路や配置を決めるときです。
そして、その”タイミング”で、現時点で持っている力の他に、練習などで将来習得する力を観察したり、観察されるものなのです。
そのように、自分の適性は、見つけることが難しく、必要や不要なときがあったりするので、いっそのこと深く考えずにとりあえずその仕事をやってみようか・・という方法もありかもしれないのです。それは経験をする、ということから適性とは違う部分での「自分の興味関心をさぐる」というためです。
最初に書きましたとおり、適性は計算式では出しにくいものです。従い、適性を断定してから仕事を選ぶという方法の他にも、色々な経験をする中で自分が感じるもの・・・・それらのプロセスの中でトライエラーをしながら仕事を見つけてゆく、という方法も良いのかと思います。
ユースターには作業基礎トレーニングというプログラムがあります。見た目の向き不向きに関わらず、どなたにも経験をしていただく、働く基礎となる動きや思考を体験していただくものです。その経験の中で、自分の適性につながる何かが見つかれば・・・と思っています。
”逃げ”とご批判を受けるかもしれませんが、気づいたら続けられている、という仕事が自分の適性になってゆく、ということも実際にあると思っています。
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