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執筆者の写真吉岡 俊史

見立てをすること

ユースターを利用される方は、社会で働く上で、何らかのサポートがあると良いと思っていらっしゃる方です。その方々が、ユースターを効果的に使えるようにするには、まずは支援を担当させていただく支援スタッフによる本人の見立てや、本人によるご自身の見立てがスタートになければなりません。


見立てとは「〇〇だろう」と予測することですから、確かなものでも絶対的なものではありません。ただ見たてを無くして、支援は始まりませんので、支援の最初には大きなよりどころとなる予測です。


利用される方ご自身も、自分を見立てる、と書きましたが、これがとても大切です。

「自分はどうだから、こうありたい」とか「前から〇〇と思っていたから、〇〇のようになりたい・・〇〇をしたい」というように、自分を中心に置いて、将来への要望や夢、希望などを言葉や文章で、支援スタッフと共有します。


利用される方の中には「就職したい」ということだけをおっしゃる方が多いです。そういった方には掘り下げて、そう思う理由や、どのように就職をしたいのか、就職をした後に何を目指すのか、どうありたいか、などをできる範囲で掘り下げてお聞きします。言葉では表現できないことは多くあります。そのため返答が無い場合もありますが、それでも良いと思っています。一瞬でも自分で考えたことが大事ですし「私はなぜ就職をしたいのか?」を考えた時に、何等かの芽生えがあるかもしれないからです。


そのような、最初の段階での見立てですが、それが違っていることも往々にしてあります。私は、支援者として、いままで出会った利用者の方の最初の見立てが、最後まで完全に一致していた経験はまずありません。初めてお会いする方に「この方は〇〇を希望していて、将来も△△のように生きたい方だ」と見立てていても、実際に、色々と本人とお話する過程で、全く違うことを求めていらっしゃるな、と感じることも往々にしてあります。


最近は見立てが合っているとか違う、ということを論じるのではなく『見立てる』ことによって、本人をなるべく深く理解しようとし、見立てていたことが違っていることによって、他の人からはそのように見える方なのかもしれない、という点に着目しています。

実は最初の見立てが、本人の奥深くにある魅力や特徴につながるヒントかもしれないと思うようになりました。

社会では第一印象が人間関係を作る大事な要素にもなると言われます。第一印象から見立てた内容は、社会が本人を見た際に感じることかもしれないからです。


人は相互に見立て合いながら相手との距離や関係を築いてゆくので、これからも相互に見立てる時を大事にしたいです。


初対面の方が名刺交換をしています
利用者の方と支援者が相互に見立てたり、雇用者と就労者も見立てをしたり、相手を知るチャンスになります









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