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執筆者の写真吉岡 俊史

言葉と気持ち①~どちらを伝える?~

 言葉は道具、と言われることがあります。確かに言葉は何かを伝えるための道具であるのは間違いないのですが、「伝える」ことの意味を考える際、言葉はテレビやラジオなどのように、情報を一方的に発信するのとは異なる意味もあるような気がします。

 なぜそう思うのかといいますと、私たちは、日常の中で、言葉を単に情報を伝えるためだけに使っていないからです・・・・

 では私たちは言葉を何のために、何の目的で使っているでしょうか?それは伝える以外に「人との関係を作るため、コミュニティーを作るため、社会を築くため・・・」といった目的もあるように思うからです。

 段々スケールが大きくなってしまうのですが、つまりは、言葉は、情報だけではなく、自分の気持ちを伝え、そこから人生の新たな一ページ、次の展開が期待できる道具でもあるのです。例として適しているかわかりませんが、彼女や彼にプロポーズするとき、そこに使われる言葉、単語は、決して情報を伝えようとだけはしていないはずです。自分の気持ちを考えに考えつくした「言葉」に乗せて、相手に丁寧に渡しているのではないでしょうか。

 ユースターの就労支援では、社会で働くうえでの言葉遣いや敬語、場に合わせた言葉を、利用される方に合わせて形を変えて練習します。それはもちろん道具として、職場や目上の方、初対面の方とのスムースなやり取りをするためですが、そういったテクニックだけでは就労はうまくいかないことや、自分が満たされることにはならない時もあります。テクニックとしての言葉の他に、人と関わることや気持ちを通わせるということを通して、次のすばらしい展開があるかもしれないという、無限のワクワク感を抱いて社会生活を始めていただければと思っています。

 ユースターを利用される方には、相手のことを考え、気持ちを伝えることの大切さや、それによって自分が満たされることにもつながるという素敵な体験を、支援スタッフと一緒にできればと願っています。

 これからもユースターでは、就職して会社に入れれば良いという支援ではなく、就労生活を通して人として満たされた生活や人生を送っていただけるようなサポートをしていきます。

ーーーーーそして、人として共に成長したいと思っています。


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