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集中と没頭

執筆者の写真: 吉岡 俊史吉岡 俊史

就労移行支援事業所ユースターはいろいろな方が見学に来て下さいます。

その際に、ユースターの中でトレーニングしている方の中で、見学されるお客様に気づいて挨拶下さる方がいる一方で、ご自分の行動に没頭して気づかない方もいらっしゃいます。


後者の方は、ご自身に「集中」していて気づかないというより、まさに「没頭」ともいえるくらいの空気をかもしだしているのです。

今日は、仕事と集中、やりがい、没頭について書かせていただきます。


働くには仕事に集中することが良いのは異論の余地はありません。しかし、集中というのは、他の事への意識も同時に持ちながら、一点に意識を持たせるものだと思います。


そうであれば、例えば「勉強に集中しなさい」と先生や親が子供に言った場合は、勉強に打ち込みなさいという指示と同時にその他の行動もしっかり適切にやりなさい、という意味もあると理解して良いのです。


ユースターの活動についていえば、ユースターは社会で体験するであろうさまざまなことに対して、対応する力を身につけてゆく場所ですが、色々な活動を行う中で「全ての活動に集中」をすることを押しつけたくないと思っています。

一方、集中ではなく「没頭」は、ある場面で、自然発生的な感情で夢中になる行動です。没頭する瞬間は何かにときめいたり、夢中になるわけですから、自分が持つ力を全てを注いで難題に挑戦しているとき、ともいえるのです。

いわゆる心理学的に表現すれば”フロー状態”であると思います。フロー状態の反対は”退屈”です。退屈な状態では意欲を持ちにくくなります。


そこで、没頭している自分に、自分や周囲の人がそれぞれ気づくことは、就職にむけた準備として、とても貴重なことだと思います。

なぜなら、没頭(フロー状態)は、自分の力を最大限発揮してその力に見合った課題に挑む時に現れるものだからです。


更に「何に」没頭しやすいのか?を知れると、その状態や環境が含まれる仕事は、自分にとっての適職かもしれないですし、仕事として受け入れやすくなるともいえます。なぜなら、

全ての条件をかなえる就職はまずないですから、一つでも「夢中になること」があれば、他の若干マイナスや不利な条件も相殺できる可能性があるからです。


集中と没頭・・・

没頭が良いというニュアンスでお話しましたが、集中ももちろん大事ですし、仕事をする際のキーワードです。

メリハリをつけた集中であれば良いですし、時には没頭したり・・退屈であったり・・その時々の自分の感情や気分を受けとめることで、自分は何に興味を持ったり、力を発揮するエネルギーが湧いてくるのかを知ることが就労に向けての準備の一端だと思います。


テニスのサービスをする瞬間の写真
集中しないことがだめなのではないです。メリハリのある集中、それ以上に「没頭」できることがあると良いですね

 
 
 

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